女たち、葛を掘る

先週末のこと。葛の根っこを掘って葛粉を精製するという本気のWSに誘われて宇陀まで行ってきた。寒い日が多い今年の冬。この日も薄曇りの寒い日。時折雪がちらほらと舞う中、いつまでたっても吐く息は白くて、そんな中夢中になってひたすらに葛の根を掘り続けたわたしたち。

友人2人とはじめての方と女ばかりの4人。本人たちはいたって真面目で本気、代わる代わる力を振り絞って硬い地面を掘り進めていく。だけどふと我にかえる瞬間、妙齢の女たちが必死であーだこーだと知恵を振り絞り葛の根っこと格闘している様子がなんだか可笑しくて時折大笑い。今でも思い出すと笑ってしまうほど。結局2時間近く、1メートル以上掘ったんじゃなかろうか。

時々、今回の案内役である先生が様子を見に来てくれて、ガガガーっと掘り進めてくれる。それを見て、くじけそうになる心を震いたたせる。ゆさぶって、もう抜けそうだと思うほどぐらぐらになってもなかなか抜けない。それはそうだ、10年近くじっとここにいて、そう易々と掘り起こされてはたまらない。

最後は結局泣く泣くノコギリで切断した。持ってみると見た目以上にずっしり重たくて詰まっている感じ。

他のチームの方たちが掘り上げたながーーい葛の根も合わせて軽トラへ積み込む。

その後、主催の方が運営する古民家へ戻って作業を行う。洗って、カットして、杵で叩いてつぶして割いて、水でもんで、晒で漉したものがこのバケツ。(途中にさんま、お餅つき、神社へ水汲みと盛り沢山のコンテンツ)まだこんなに茶褐色。舐めてみると苦いけれどほのかな甘さもある。しばらく置いておくと底の方に白いでんぷん質のものが溜まる。その上澄みの水を捨てて、また水を足して沈殿させて、というのを繰り返して最後に天日で乾かしてあの真っ白な葛粉が出来上がるとのことだったけれど、残念ながらここでタイムオーバー....。

翌日、主催の方とお泊りされた方が続きをやってくださって葛餅を作られたとのこと。食べるところまでできなかったことは心残りではあるけれど、この過程を味わえただけでもとても満足している。

時間や手間を要する古来からの伝統的な製法で作られる調味料や食材が少なくなってきている中で、この葛粉も葛根堀の職人さんの高齢化、後継者不足で、本葛100パーセントであっても奈良産100パーセントというのは難しいとのこと。人々の生活様式が変わり、経済が優先される世界の中で、この先も一体どれほどのものをわたしたちは失っていくのだろう...、と今回だけではない、色々な場面で感じる切なさをまた感じながら、でも、ただただ楽しかった。人が植えたわけではない、自然がくれた恵みをいただく喜びは格別なもので、それは暮らす土地への眼差し、風土が育む文化への理解、そして感謝を深めてくれる。一つの自然を見続け、ともに営む暮らしの豊かさを改めて感じさせてもらえた、愉快で貴重な1日。

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